『My Royal Nemesis(素晴らしい新世界)』、ラブコメ上昇トレンドを生んだ要因
SBS金土ドラマ『My Royal Nemesis(素晴らしい新世界)』が4.1%から10.4%へ伸びた理由を、チャ・セゲの変化、前世ロマンス、Netflix反応から分析する。
SBSの金土ドラマ『My Royal Nemesis(素晴らしい新世界)』の上昇傾向は、ホ・ナムジュンという俳優一人の人気だけでは説明しにくい。5月8日に4.1%で始まったこのロマンチックコメディは、第8話で全国視聴率10.4%、瞬間最高13.7%まで伸びた。本稿は、男性主人公チャ・セゲがなぜ視聴率曲線を変えた要因なのか、そして前世の物語を抱えたラブコメが金土ドラマ市場でどのような選択肢を作ったのかを分析する。

中心にあるのは、キャラクターの方向転換だ。チャ・セゲは最初から好感型の男性主人公として設計された人物ではない。悪名と資本を盾のように使う財閥3世として出発したが、シン・ソリとぶつかるなかで、統制型の人物が自分の感情を言葉にする方法を学ぶ方向へ動いていく。この変化が単純なときめきより強く働くのは、ロマンスの報酬が毎回少しずつ遅れて支払われる構造になっているためだ。
4.1%の出発から10%台へ、数字は転換点を語っている。とはいえ、キャラクターへの好感だけで現在の上昇曲線をすべて説明することはできない。ニールセンコリア基準で第1話の全国視聴率は4.1%だった。第3話は5.8%、第7話は9.4%、第8話は10.4%を記録した。初回放送から4週間以内に二桁へ届いたという点が重要だ。
序盤の4%台スタートは、金土枠のラブコメとして低い数字ではない。しかし、圧倒的な出発でもなかった。ところが第3話以降に契約関係と感情の否認が重なり、第7話以降に双方がまっすぐ相手へ向かう展開が加わり、第8話以降には前世への認識が順に結びついたことで、視聴率は階段状に上がった。つまり『My Royal Nemesis(素晴らしい新世界)』の成果は、初回の話題性よりも中盤の構造が作った結果に近い。
記事内のチャートは、『My Royal Nemesis(素晴らしい新世界)』の全国視聴率推移を示すものだ。第1話4.1%、第3話5.8%、第7話9.4%、第8話10.4%という全国視聴率の変化を棒グラフで比較し、0%、5%、10%の目盛りを置いたうえで、全国視聴率の上昇フローを可視化している。基準はニールセンコリアの全国世帯視聴率である。
この上昇を作った最初の装置は、ホ・ナムジュンが演じるチャ・セゲの変化を急がせなかった戦略だ。単に「悪質な財閥御曹司から一途な男性へ」と整理してしまうと、キャラクターの力は小さく見えてしまう。実際のチャ・セゲは善良な人物へ突然変わるのではなく、シン・ソリの前でだけ計算が揺らぐ人物として動く。そのためロマンスは改心の物語ではなく、制御できない感情が少しずつ侵入してくる過程として読まれる。
公式スチールでも、この構造ははっきりしている。高級な空間ではなく焼き肉店で向かい合って座るシン・ソリとチャ・セゲのカットは、財閥男性主人公の消費ファンタジーを誇示するより、相手の好みを学ぶ場面に焦点を置く。遠くから見ればなじみのあるツンデレ文法だが、近くで見ると、朝鮮時代の悪女の生存本能と現代財閥の取引感覚が互いを修正していく構図になっている。この地点が繰り返されるほど、ホ・ナムジュンの低いトーンと抑えた表情は、メロドラマより先にコメディのリズムとかみ合う。
次の要因はジャンルの混合だ。『My Royal Nemesis(素晴らしい新世界)』は、無名俳優シン・ソリの身体に朝鮮時代の悪女カン・ダンシムの魂が宿るという設定から出発する。そこに財閥3世チャ・セゲと300年前の縁が重なり、現在の反目から始まるロマンスが前世ミステリーと同時に展開される。ラブコメが中盤以降に力を失いやすい理由は、互いの感情を確認した後に葛藤が薄くなるためだが、この作品は告白の後にも過去の誤解と現世の利害関係を残している。
SBSのラインアップ資料によれば、この作品は5月8日から6月20日まで続く全14話の金土ドラマだ。14話構成は16話構成より呼吸が短いため、中盤の密度がより重要になる。第8話で前世の記憶と現世での追及がかみ合ったことは、だから単純な反転ではない。後半へ移る前に、視聴者が追うべき問いを感情から運命と選択へ拡張した装置である。
国内指標だけを見ても上昇の流れは確認できるが、この作品を読むうえでの情報量は、グローバルプラットフォームの反応まで合わせて見ることで大きくなる。Netflix Tudumの集計で『My Royal Nemesis(素晴らしい新世界)』は、5月4日から10日までの非英語テレビ番組部門で390万ビューを記録し、1位に上がった。さらに44カ国のトップ10に入った。初週のグローバル流入が確認された後、国内視聴率も回を重ねるごとに上がったことになる。
この組み合わせはSBS金土ドラマにとって意味がある。国内の放送視聴率は中高年層とリアルタイム視聴習慣の影響を大きく受ける。一方、Netflixのランキングは海外ファンダムと一気見需要を反映する。ホ・ナムジュンのチャ・セゲが国内では台詞回しの味がある男性主人公として消費され、海外では前世と現世を行き来する関係性の一軸として機能するなら、作品の寿命は放送時間帯の外にも続く可能性がある。
後半部が確認すべき観戦ポイントは明確だ。第一に、チャ・セゲの変化は一途な男性というイメージ消費にとどまらず、選択の責任へつながらなければならない。第二に、シン・ソリのスター性とカン・ダンシムの過去は、互いを繰り返すところで終わらず、別の結末を作らなければならない。第三に、10%台に上がった視聴率が第9話以降も維持されるのかを確認する必要がある。
だから『My Royal Nemesis(素晴らしい新世界)』の次の試験台は、より大きな告白場面ではない。6月5日に放送される第9話からは、チャ・セゲが知った前世の手がかりが二人の関係を広げるのか、それとも同じ誤解を繰り返すのかが分かれる。ホ・ナムジュンの存在感は、すでに上昇傾向を作る要因として確認された。残っているのは、その要因が結末まで物語を押し上げられるかどうかだ。
